先憂後楽
(先憂後楽(せんゆうこうらく)・・・人より先に憂え、人より後に楽しむこと。広辞苑より)つまり人より先に苦労し、後れて楽しむということ。日本においては美徳とされる言葉であると思われる。仕事においても、生きるうえでも。しかし、SMにおいてはそれは間違いである。とりあえず今を楽しめればいい。今の調教を受け入れればいい。今の快感を貪ればいい。現実と絡めると様々な不安を感じることがある。そして従は必ず心の中で動揺が始まる。嫉妬、卑下、喪失、不安、さらに独占欲。考え始めればキリがないだろう。楽しむこと自体はそれらの悩みを解決する原動力となっていく。さらに従に対するその様な態度や考え方はほとんど主の心に織り込まれている。その上で調教を行っているもともと非現実的な世界に、現実的な常識を当てはめること自体が間違いなのだ。なのでいつまでたっても答えは出ない。それ以上先に動けず理性が邪魔をしてしまう。しかし心配しなくてもいい。貴方は既に淫乱なんだから・・・。